富山観光特集:見過ごされがちな日本の名所と名産品たち

2018.08.31

写真提供:松川遊覧船

富山は、すばらしい魅力のある場所であるにもかかわらず、多くの人々は北陸新幹線に乗り、金沢に向かう際の停車駅の一つとしか捉えていません。それは非常に残念なことです。この特集記事ではそんな富山の知られざる魅力をご紹介いたします。

富山観光は、富山駅から徒歩で簡単に行ける富山城址公園から始めると良いでしょう。公園には、滝のある日本庭園と、再建された天守、石垣とお堀があります。(富山は第二次大戦中、連合国軍の標的となったため、天守など多くの歴史的建築物が被害を受けています。)

天守の最上階にある展望台からは、市内の景色、東側には壮大な山々をのぞむことができ、天守の中には郷土博物館があります。展示物のほとんどには解説が、さらに詳しく知りたければ、スタッフに声をかけてみてください。運が良ければ、富山の歴史を熱心に(かつユーモアたっぷりに)説明してくれるガイドに会えるかも知れません。


写真提供:松川遊覧船

日本庭園と城の見学を終えたら、前田正甫の像を通り過ぎ、赤い印象的な橋をわたり、富山城公園の北端を流れる松川に向かいましょう。

松川遊覧船

松川遊覧船はこの地域のイチオシの観光スポットです。とくに、土手にある何百本もの桜が、三月末から四月初旬にかけて薄いピンクや白を咲かせ、桜のトンネルになる時期は圧巻です。桜の時期に訪れられなくても、松川の遊覧船に乗ると、外界の騒音を忘れさせてくれ、夏の新緑、秋の紅葉と、どの季節の景色も格別です。(松川遊覧船は、12月1日から3月中旬の冬期は営業していません。)

写真提供:松川遊覧船

舟橋の下を通るときは、上を見上げてみましょう。かつて川幅がもっと広かった頃、現在のような固定の橋が建設される前は、木の板をわたした船を連ね、人々はその上を通って対岸に渡ったという歴史があります。この最初の原始的な造りの橋は「舟橋」(船の橋)として今日に伝わっています。

ガイドも務める船頭が、冗談を交えながら狭い水路で船を進め、途中で見事な三点方向転換をします。また、運が良ければ、辛抱強く魚をつかまえようとしているアオサギに出会えるかも知れません。

松川遊覧をされるなら、乗船券に加えて、路面電車の一日乗り放題券のついたお得な「セット券」(1,500円)の購入がオススメです。松川遊覧の通常価格は1,600円(桜の季節は1,800円)なのでお得です。このチケットは、5月12日〜11月30日の間、富山駅だけで購入できます。

松川茶屋

松川遊覧の乗船前または後に、船着き場の隣にあるカフェで軽食や飲み物を楽しむことができます。団子やアイスクリーム、かき氷の他に、インスタ映え間違いなしの「富山城抹茶パフェ」もあります。晴れた日には川に面したテラス席で気持ちの良いティータイムを満喫してください。

松川茶屋の建物内には、短期間富山に在住した、著名なピアニストで作曲家の滝廉太郎の記念館が併設されています。心地よい小さな室内の展示は彼のもの悲しい音楽を知っている人なら誰でも懐かしい気持ちなるでしょう。

写真提供:松川遊覧船

池田屋安兵衛商店

富山で最も有名なお店の一つは、1936年創業の漢方薬を販売する池田屋安兵衛商店です。池田屋は市内におよそ100軒ある薬屋の一つで、富山の中心産業が薬でありその歴史を作ってきたことに納得できます。

実際の製造場所はおよそ50年前別の場所に移動しましたが、訪れた人は反魂丹という伝統的な錠剤の成形を体験できます。まず、販売スタッフが手動機械を使って平板状の材料を何十個もの小さな塊に切断します。難しいのは、板を使ってその小さな塊を同じ大きさの丸い薬に成形するところです。職人はいとも簡単にやってのけます。いずれにせよ、富山で何十年にもわたって製造されてきたこの伝統的な薬がどのように作られるのかを垣間見られるのは、興味深いことです。

薬都で自然の食事を

池田屋の二階には、漢方薬の原理にならって作る身体に良い和食が食べられる「薬膳レストラン」があります。薬都では、2,000円の通常コースと3,000円の天ぷらコース二つの「健康膳」と呼ばれる料理が食べられます。それぞれのコースとも、高麗人参スープ、穀米、鶏団子、季節の素材が味わえます。池田屋では、とてもおいしいオリジナルのアイスクリームも製造しています。

薬都は11時30分〜2時のランチタイムのみの営業です。

池田屋安兵衛商店のウェブサイト

島川あめ店: ひと匙の水あめ

水あめは、やさしい味のする麦芽を原料とする日本の甘味料です。島川あめ店は、1663年の創業以来水あめを製造しています。将軍が日本を治め、富山が前田藩だった時代のことです。

水あめはもともと薬の製造時、甘味料として、また、薬の形状を保つために使われていました。しかし現在は主に甘いお菓子として売られています。

昭和初期から伝統的な水あめを販売する店は富山に7軒しかありませんでしたが、残念なことに現在では島川あめ店を残すのみです。製造は、島川店主がすべて行い、夫人が接客を担当しています。島川の水あめは、地方の名産品に興味のある、友人や家族への格好のお土産となるでしょう。お土産に興味のない方も立ち寄ってみるべきです。店頭販売のスティック水あめは、ハイキングや旅行中の手軽なエネルギー補給になるし、江戸時代から残る家族経営の島川あめ店を訪れることで、本当の江戸時代を垣間見ることができるからです。

梅かまU-mei館の伝統かまぼこ

日本は古くから、様々な料理法あるいは生で魚を食べてきました。
かまぼこは、タラ、イワシ、グチなどのいろいろな魚のすり身を使って作られます。

販売店舗と情報センターを兼ねたU-mei館は、様々なかまぼこを取り扱っています。富山のかまぼこは、魚のすり身を昆布で渦巻き状に包む独特な製法で有名で、U-mei館ではその製造過程を見学できます。昆布巻の他、めでたい紅白の色で人気の食紅で着色した赤巻もあります。

U-mei館は「細工かまぼこ」が最も有名です。かまぼこをあらゆる形と色で装飾した細かいつくりで、その形はスイカや北陸新幹線などバラエティに富んでおり、様々です。しかし、もっともぜいたくな細工かまぼこは、特別な慶事に使われます。結婚式用のかまぼこは、それぞれ異なる意味を持つ9つの部分で構成され、富山特有の伝統となっています。

職人の技を見た後は、ここで販売されているたくさんの種類のかまぼこの味見をすることができます。ホタルイカのかまぼこから、チーズと黒コショウ味のかまぼこまで、色々試してみるときっとお気に入りが見つかるでしょう!

U-mei館は、水曜日と日曜日を除く毎日見学可能です。

月世界

月世界は、19世紀後半からおいしい和菓子を作り続けている製菓メーカーです。日本をはじめ、いくつかの国の伝説では月にはうさぎが住んでいるとされており、月世界のパッケージと店内は、かわいらしいうさぎと月をモチーフにしています。

この会社は2種類の菓子を作っています。一つは社名でもある「月世界」で、繊細なこのお菓子は緑茶にもコーヒーにも合います。もう一つは「まいどはや」で、ゆずとごまの二種類の味があります。「まいどはや」は、現在の富山が越中と呼ばれていた頃の伝統的なあいさつです。この伝統的なお菓子(6種類のかわいらしいデザインの箱から選ぶ事ができます)を友だちに手渡すときは、「まいどはや」と言ってあげましょう。

ホテルグランテラス富山

富山駅から徒歩すぐのホテルグランテラス富山は、便利な立地、清潔で心地よい洋式客室を手頃価格で探している旅行客には賢い選択でしょう。(畳の和室の準備もあります)無料WiFi、昼食と夕食を食べられる和食、中華レストランがあります。ビュッフェスタイルの朝食(1,000円、事前に予約の場合は800円)では、たくさんの種類の和食と洋食が食べられます。早朝出発したい人には、特に便利なサービスです。また、市内観光で一日を過ごすなら、宿泊客に無料貸し出しされるレンタサイクルについて問い合わせみてください。

この町は住民にも、旅行者にも心地良いところです。都会の喧噪から一息つきたい人、日本の穴場を探したい人は、ぜひチェックしてみてください。